奈良に行ったら、朝の時間に必ず参拝するのが春日大社です。
修学旅行では、たしか立ち寄っていないので、オトナになってから初めて訪れていて、想像以上のスケールと美しさに、実際に訪れてからとても好きになった神社です。
春日大社のHPや写真では華やかさしか伝わりにくいですが、実際の空気感は、とても長い歴史の中で時を刻んできた厳かさがあります。
軽やかな陽の氣が満ちていながら、古き奈良の象徴でもある神仏習合の神社なので、ご先祖さまの供養もできるといった、畏まったところもあります。
前回は神域にある若宮十五社めぐりをしたので、今回は特別参拝をしてきました。国宝の御本殿へお参りができるのですが、釣り灯籠の回廊を歩いたり、御神体の御蓋山を遥拝する場所で祈願ができたり、外側からではわからなかった世界に触れることができます。特別参拝は500円です。
長い長い参道では歴史を感じる古木と季節の花と鹿が迎えてくれて、遠くまで広がる公園の空間が身体を外側へと広げてくれる、自然豊かな春日大社。
参道に沢山立ち並ぶ灯籠の中から、春日大明神と彫られた灯籠を3基見つけられると吉と言われています。偶然見つけたのは一基だけ。その後、御本殿の中の釣り灯籠では、たまたま2つ目に止まり、なんだかんだと合計で3つだ!と自己満足!この字体を見つけると、なんだかとても有り難い気持ちになったのでした☆
そして、奈良公園をはさんで隣に建つのが、春日大社とご縁が深い興福寺です。お正月に神社へ参り、お彼岸にはお寺へ参る日本人。その日本の風土に合った神仏習合の思想、日本人の柔軟な宗教観と文化の様子が並んで残っているのが、春日大社と興福寺です。
興福寺は五重塔がことのほか美しく、またその広さが圧巻で感動します。遥か遠い奈良時代はもっと大きかったのですから、想像を超えてしまいます。
興福寺と言えば、阿修羅像ですよね♡わたしも大好きな仏像の一つです。拝観するとしばらくは動けないくらい引き込まれてしまうので、今回は昨年10月に落慶した中金堂だけ拝観しました。今は通年で一般拝観ができます。
いやいや、写真では伝えられないスケールです!そして、中に納められた仏様の中で、ひときわ目を奪われたのが、薬王・薬上菩薩立像でした。良薬を人々に与え、心身の病気を治した兄弟の菩薩です。両膝を軽く曲げて外側の脚に重心を置き、丸みのある容姿でありながら、凛とした雰囲気が魅力的でした。
奈良の春日大社、興福寺、東大寺は、修学旅行でも行くと思いますが、大人になって尋ねると、違う感動があって、日本の「祈る」という文化の奥深さを改めて感じることができます。身体のことを深く学んでからは、仏像の佇まいにいろんな意味で惹かれています♡