5月5日のこどもの日に、ミュージカル『メリーポピンズ』を観てきました。15年来の観劇友達が、いい舞台があるといつもチケットを取って誘ってくれるのです。ホントにありがたいことです♡
「見た目の奥をみることを、いつになったら考えるの?」
「やってみなくちゃわからない!あなた次第」
「楽しいことに変えればいいのよ」
メリーの言葉で、自分の中に思いやりの芽を見つけ、育て始めた子どもたちの言葉は、観ているわたしたち大人の、からまった心をほどいていくようで、
素直な自分で生きることをジャマするものを、吹き飛ばすのは自分なんだって、伝えてくれる舞台でした。
メリーポピンズと言えば、最近では浅田真央ちゃんのエキシビジョン、♪ スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス ♪(舌噛みそー) 略してスパカリが記憶に新しいですが、
他にも ♪ チム・チム・チェリー ♪ や ♪ フィードザバーズ ♪ など有名なナンバーだらけ。(題名でピンとこなくても聞くときっとわかりますよ!)
https://www.youtube.com/watch?v=MvFodP0IhU4
なかでも「どんなことでもできる ♪」という歌がずっと耳から離れません。
プログラムに歌詞が載っていればいいのになーと思うくらい素敵なナンバーでした。
♪どんなことでもできる 自分がジャマしなければ
♪クルッと回って逆から見れば
♪心の目でみて
♪闇の中でも道はある
♪思い込みをはずして
♪星に手を伸ばすより、あなたが空へ飛び込めば
記憶を辿って書いてみると・・・こんなフレーズが響きました。
きっと、観る人それぞれが、自分と共鳴するメッセージを受け取っているのだろうと思います。
この舞台版メリーポピンズには、人生を折り返した今だから、たくさんの経験から知り得た感情が染み渡っている今だから、共感できることがいっぱいあったのではないかと思います。
日本版は今回が初演です。
舞台は音楽のみならず、セットも華やかで転換が早く、魔法もいーっぱい!
マシュー・ボーンさん振付けのダンスが、すごーくキュートで魅力的です。
そして、舞台側と客席側で、コミュニケーションを交わしていたような一体感は、そこにいたすべての人の意識をつないだような感覚で、魔法がかかっていたかのようでした♡
私が観た昼公演は、濱田めぐみさん&大貫勇輔さんのコンビ。
いやー、濱めぐさんは、メリーポピンズそのものでしたよー。圧倒的な存在感!
大貫さんは、以前に他の舞台で観たバレエや、ダンスに魅了されて、それ以来のファンなのですが、歌声がとっても柔らかくて、やさしさに溢れたバートでした。
めぐさんのメリーと織りなす空気感にも、あたたかさが漂っていて、素敵でした。
めぐさんは、この公演で【メリーを演じるというより舞台上にメリーを呼ぶような感覚。内面まで(役柄に)染まっているわけではない。7割は濱田めぐみとして存在している】と話されています。
これは、以前のブログでも書いた、自分が何をしているかをわかっている感覚、もう1人の自分(双子の自分)がいる感覚のことだろうと思います。
以前、大竹しのぶさんも同じようなことを話されていました。
表現力が素晴らしく圧倒的な存在感を放つ俳優さんは、みなさん、この感覚に通じるようなことを話されます。名優に共通してある、身体性が担うスキルなのでしょう。
メリーポピンズはこれから大阪公演が始まります。関西方面の方は、残席があれば是非是非、ご観劇ください!
そして、来年また再演があったら、たくさんの人に観てほしいと思います。こうして文面に書く二次元の言葉では伝えきれない、身体で感じる感動を味わっていただきたいです。