つぶやきカラダ

出来る出来ないじゃない!とにかく続けること!

月に一度、通っている、障がい福祉サービス事業所のコスモス学園。

ボランティアで、おこなってきた体操が、来年度から、事業所の支援プログラムに組み込まれることになりました。

契約を交わして、正式なプログラムとなります。

場の安全と、雰囲気作りを、ずっと一緒に作り上げてきてくれたスタッフの皆さんが、体操の継続を望んでくれて、形になりました。

わたしにそのことが告げられた日、スタッフのみなさんが、とても嬉しそうにサポートしてくださっていて、いつからか、私たちは、One Team になっていたんだな、と感じました。

もう何年経つのだろう〜?と振り返ってみたら、6年目の真ん中でした。


学園の職員だった、知人の娘さんから、岡部さんの体操の中で、何か、支援施設で出来るものを、やってもらえませんか?と依頼されたのが始まりでした。
『障がいがあっても、いろんなことを経験させてあげたい』
きっかけは、彼女のそんな願いからでした。

専門的な勉強はしていないし、資格も持っていない。
持ち合わせていたのは、長くサークルの指導で培った、年代や運動経験がバラバラな人たちを、一度に一緒にリードするスキル。
そして、ホリスティックな解剖学や動きを学びはじめていたこと。

迷いました。専門的な知識がなく、人数も多いので、一人でどこまでできるか不安だったから。


けれど、依頼のあったその日の偶然の出会いが、決心へと心を動かしてくれました。
犬の散歩をしていたとき、前から歩いてくる若い女性の押すベビーカーの中で、障がいのある赤ちゃんが横たわっていて、笑っていたのです。
ママも笑っていました。



その笑顔を見たとき、とっさに、やろう!!って決心しました。


職員さんたちにサポートをお願いして始まった体操は、玄米で作られたダンベルを使った運動と歩行訓練をメインに、生活支援につながるもので組み立てています。

が、
最初の日、シュミレーション通りには、ほとんど出来ませんでした。
その後も、音楽や動きを試行錯誤して、やってみるけど、難しい。

落ち込んだとき、支えになったのが、タイトルにある、玄米ダンベルを広めた、故・鈴木正成先生の言葉です。

この言葉は、先生が早稲田大学にいらした頃のシンポジウムで、障がい者支援施設に就職した教え子の質問に、答えたときのものです。


『うまく教えられません!どうしたら出来るようになりますか?』

『出来る出来ないは問題じゃない。落ち込む必要なんてなし。余計なことは考えないで、とにかく続けること。続けることに意味がある!』

ものすごく印象に残りました。
続けていれば、きっと何かが見える。そのためには、まず自分が楽しもう。
そう、頭を切り替えました。


みんなが楽しそうで、覚えやすく、飽きずにできる音楽や動き方を見つけてみよう、そして、同じことを、何度も繰り返そう。

その目線で残っていった、テッパンの曲は、
「世界でひとつだけの花」「僕らはみんな生きている」「365歩のマーチ」「恋するフォーチュンクッキー」「さんぽ(トトロ)」です。

今度、パプリカを使ってみたいという構想がありますが、
みんながノリノリになれるかどうかは、やってみないとわかりません!笑

流行りの曲では、いくつもスベって、シーンとなりました!苦笑
みんなで、盛り上がれるのは、昭和的な音楽。のりやすいのです♡



こんなふうに力を抜いて続けてきて6年、今では、みんなが楽しみに待っていてくれるようになり、出来ることも、増えて、あっという間に楽しく1時間が過ぎていきます。


いつも感謝しているのは、職員さんが運動中の話やアドバイスを、よく聞いてくれていることです。
日常の中でも、必要な人にやってくださり、その繰り返しが、とてもいいリハビリになっています。


繊細な人が多い中で、触れ合うことや協働で動くことは、難しいのかもと、躊躇した時もありましたが、職員さんが、それぞれの個性をよく理解していたこと、そして、それを肯定して受け止める、器の大きな方が多いと知ってから、わたしは、そこを信頼して、コツコツとチャレンジをしていくことが出来ました。


続けることによる、小さな変化の積み重ねや、変わらずとも繰り返すことの、パワーは、表だって効果が目に見えにくくても、身体には、さまざまな情報が届けられていて、生きる力を、育ててくれています。

そして、さまざまな障がいがあっても、人と安全に触れ合える体験や、小さな成功を積み重ねていくことが、コミュニケーション力も育ててくれています。

わたしも、みんなから教えられていることがあります。
支えられることを素直に受け取る生き方です。

差し出される手をとても素直に受け取る姿は、なんでも自分でできなければ、やらなければと考えやすい私たちが、身につけていきたい、在り方だなと、思うのです。


続けることには、目に見えていること以上に大きな意味がありました。
これからも、変わらない情熱と楽しむ気持ちで、通い続けたいと思います!